先日では、2019年の台湾のECマーケットについて述べました。
それでは、本日は2020年のマーケットについてご紹介したいと思います。

台湾は日本からも近く、料理も美味しく、日本語が通じる場所も多いともあって日本人の旅行先としても人気の場所です。

そんな台湾が、実はECマーケットがとても魅力的なのをご存じでしたか?

今回の記事では、台湾のECマーケットについてまとめました。

台湾の越境ECを考えている方や、純粋に台湾が好きな方におすすめの内容なので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

世界的なEC市場の流れ?

経済産業省の調査によると、2020年の世界のBtoC-EC市場規模は19兆2779億円と推計されています。

この数値は2023年には6兆5400億ドル、EC化率は22.0%にまで上昇すると予測されており、今後も拡大の一途を辿るでしょう。

EC普及の要因としては、世界的にインターネットインフラの整備が進み、インターネットを使う人口が増えていることや、人々に海外の珍しいものを買ってみたいという欲、より安くものを買いたいという欲があることが挙げられます。

逆に言えばECが普及することで、私たちも海外の物にが手軽に買えるようになるということです。

これからはECについての情報感度を高く持っておくことで、お買い物をより豊かにできる時代が来るのではないでしょうか。

出典:『通販通信

出典:『経済産業省

2020年の台湾におけるEC市場について

ここでは、2020年の台湾におけるECの市場について説明します。

2020年台湾人のインターネット利用率は83%と日本やアメリカなどの先進国と同水準です。

この影響もあってか、今台湾のEC市場は右肩上がりで成長中です。

台湾のインターネットショッピングの2020年の売上高は3,417億台湾ドル(日本円で約1.3兆円)になりました。

成長率も2020年は19%と、2018年以降過去最高を記録しています。

この記録は過去最高で、2021年以降もさらに成長、2020年には4,520億台湾ドル(日本円で約1.8兆円)にまで成長する見込みです。

出典:『台湾網路資訊中心

実は日本企業が狙ってる台湾のEC市場

台湾のEC市場は日本企業に注目されてきています。

理由としては、

  • 親日国である
  • インターネットが充実している
  • 距離が近く、販売がしやすい

という点があります。

ですが既に多くの日本製品が台湾では売られているので、競争は激しいとも言えます。

台湾のECサイト事情

ここから、台湾におけるECサイト事情を説明します。

台湾にはAmazon(アマゾン)がない?

台湾には、世界的な広がりを見せるAmazon(アマゾン)が進出していません。

中国系や韓国系のECモールや、ドラッグストアやスーパーのECも発展しています。

非常に細分化された専門的なジャンルのECサイトが発展しているのが、台湾ECの特徴と言えます。

台湾で利用される主要ECサイト

ここからは、2020年台湾で訪問者数が多かったECサイト順に三つ紹介します。

Shopee蝦皮購物

Shopee蝦皮購物は2020年に台湾で最も訪問者数が多かったECサイトで、月間訪問者数は5,236万人にのぼりました。

シンガポール初のECサイトで、個人でも出品ができます。

なので日本のメルカリのような感覚でも使用できます。

ただ個人でも出品できるという性質からか、たまに偽物が出回ったりなどトラブルも発生しているそうです。

PChome

PChomeは2020年の月間訪問者数が3,244万人と台湾2位の訪問者数を誇る台湾最大手のECサイトです。

PChomeの特徴は24時間以内、台北市内に限っては6時間で配達されるという配達スピードにあります。

日本ではお急ぎ便のあるアマゾン(Amazon)でも6時間で配達されるケースはなかなかありませんよね。

また、490台湾ドル(約1,800円)以上の買い物で送料も無料になります。

MOMO

MOMOも台湾でよく利用されるECサイトで、2020年の訪問者数は月間3,117万人を記録しています。

2位のPChomeとは僅差の数字であり、数年で順位が入れ替わる可能性が十分にあります。

韓国コスメや日本や欧米のコスメブランドが強く、サイトデザインも女性好みなのが特徴的で女性をターゲットにしているようです。

台湾のEC市場、実は穴場?

中国のEC市場が非常に伸びていることに隠れがちですが、台湾も毎年成長するEC市場にネット使用率もアジアでは日本と韓国に次いで第3位と非常に狙い目な市場です。

国民の月の平均したECでの購入額も、月の基本給料の10%以上と比較的高めです。

また、台湾人の日本製品への感度の高さも相まって日本企業は台湾で成功しやすいと言われます。

もし越境ECをお考えならまずは台湾に、これまで他の市場で販売を行ってきた人も台湾に一度目をむけてみるのも良いのではないでしょうか。